香りのお話(香りの歴史)

2020.10.16
香りのお話(香りの歴史)
昨今の流行もあり、今や当たり前となったアロマ、香りのもの。日本人は古代から香りに親しみ、暮らしの中にそれを取り入れてきました。
アロマの始まりも飛鳥奈良の時代です。とはいっても当時はアロマオイルや柔軟剤ではなく、香(こう)。
今日はそんな香りの歴史をご案内したいと思います。

【香りの歴史】
(西洋と東洋の香り)
東洋では、インドに起源を持つ香料が極東に普及する過程で、西洋とは対照的な香りの文化が発展しました。白檀や沈香、スパイスを焚いて死者を来世に送る習慣があった古代インドでは、王侯貴族が香膏を体に塗り、芳しい香煙を楽しんでいたことがバラモン教の聖典『ヴェーダ』(BC5以前)に
記されています。中国で香料が線香や薫香に用いられるようになるのは六朝時代(3~6世紀)になってからのことです。シルクロードが開通した紀元前2世紀以降も、香辛料が利用されていたことを除けば、ヨーロッパやインドのように食品加工や装身に香料を用いることはありませんでした。

(日本への伝来 :奈良時代に淡路島に香木が漂着・伝来し、平安時代に京の都にて華やかな風習に)
香は6世紀の飛鳥時代に仏教伝来と共に日本に伝えられ、奈良時代になると、唐の鑑真和上が沈香や白檀など数種類の香薬を調合して作る薫物(たきもの)を日本に伝えます。初めは供香(そなえこう)として仏前に用いられましたが、平安時代には、宮廷を中心に空薫物(そらだきもの)として部屋や着物に香をたきしめる風習が盛んになりました。

インドで発達したスパイス文化は、シルクロードを通りつつも天候の違いから日本では文化となりませんでした。
香木が淡路島に漂流し、それが香木であると分かってから暫くは香は仏教のもの、仏様へのお供え物でした。
鑑真が薫物を日本に伝えたのち、民間へ"香りを愉しむこと"が伝わっていったといいます。

現代はアロマオイルやハーブ、人工の香りが多いですが、
当時からある香をいまふたたび取り入れてみるのも粋かもしれません。
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